岡島 義の「眠りの森」探検

「寝不足」も「寝過ぎ」も駄目 安定睡眠の処方箋とは

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「睡眠(休養)は栄養、運動と並ぶ健康の3要素」と語るのは東京家政大学で睡眠行動科学研究室を主宰する岡島義氏。東京都内のクリニックで睡眠障害や不安症に悩む人々への支援も行っています。連載では健康のもとになる「質の高い睡眠」を実現するために知っておきたい眠りのディープな世界を紹介していきます。

小学生の頃、なかなか寝つかない私は親から「眠れなくても横になっていれば大丈夫だから」と言われたことを覚えています。そうすると、いつの間にか眠れたものでした。そのような経験からか、大人になってからも何の疑いもなく、その習慣のまま過ごしてきました。

■眠れないなら横にならない

ところが、実際の研究成果を見ると、実はそれは大きな間違いだったのです。安定した良い睡眠を取るためには、それとは反対のこと。つまり、「眠れないなら横にならない」が正解だったのです。

クイズ:ビー玉と箱

第1問:今、あなたはビー玉10個を持っていたとしましょう。そして、図1(奥)に示した大きめの箱に10個のビー玉を7回投じ、毎回写真に収めたとします。すると、どのような写真が撮れると思いますか。

(1)7枚とも全て同じような写真になる。

(2)7枚とも全て違う写真になる。

第2問:次に先ほどと同じ手順ではありますが、箱の大きさが図1(手前)に示したような小さめの箱であったとしましょう。すると、どのような写真が撮れると思いますか?

(1)7枚とも全て同じような写真になる。

(2)7枚とも全て違う写真になる。

正解は第1問が(2)、第2問が(1)となります。

10個のビー玉の大きさよりも大きな箱ですと、ビー玉が3分割された写真や均等にばらけた写真など毎回異なる写真になるでしょう。対照的に小さめの箱であれば、ビー玉が動くスペースがなくなり、いつも同じような写真が撮れます。

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