小林製薬工場、厚労省・大阪市が立ち入り 紅麹原料製造
厚生労働省と大阪市は30日午前、小林製薬が製造した紅麹(こうじ)原料を含む機能性表示食品による健康被害を受け、原料を製造していた同市内の工場へ食品衛生法に基づき立ち入り検査した。
検査したのは小林製薬の大阪工場(大阪市淀川区)。1940年に操業を開始して食品や日用品を製造していた。同社グループの生産体制見直しで2023年12月に廃止された。
同工場には午前11時ごろ、厚労省と大阪市の担当者計十数人が入った。製造方法など当時の状況を聞き取り調査した。小林製薬の担当者は現地で記者団の取材に応じて「誠実に対応し、協力する」と話した。
31日には厚労省と和歌山県が同県紀の川市にある工場にも立ち入り検査をする見通しだ。
小林製薬の本社のある大阪市は27日、同社に対して「紅麹コレステヘルプ」など対象3商品の回収を命じる行政処分を出した。
これらの商品は大阪工場で生産された原料を使って岐阜県などのメーカーなどが製造していた。大阪市の依頼を受けて岐阜県は同県池田町の工場に立ち入り検査した。
小林製薬のサプリメントによる健康被害が広がっているため、武見敬三厚労相は29日、厚労省などが同社工場へ立ち入り検査すると明らかにしていた。
大阪市では横山英幸市長をトップとする対策本部を4月1日以降に設置する。商品の回収や健康相談への対応を進める考え。
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(更新)
小林製薬は2024年3月22日、紅麹(こうじ)を使った機能性表示食品を自主回収すると発表しました。摂取した消費者から腎疾患などの健康被害が発生したためです。最新ニュースや解説記事をまとめています。