賃上げ平均5.28%、33年ぶり高水準 連合1次集計
連合は15日、2024年春季労使交渉の第1回回答の集計結果を公表した。基本給を底上げするベースアップ(ベア)と定期昇給(定昇)を合わせた賃上げ率は平均5.28%で、前年の同時点(3.80%)から1.48ポイント上昇した。過去の最終集計と比較すると5.66%だった1991年以来33年ぶりに5%を超えた。
組合員数300人未満の中小企業は4.42%だった。
15日午前10時時点の771組合に対する企業回答をまとめた。定昇を含めた賃上げ額は月額1万6469円で、前年の同時点から4625円増えた。ベアと定昇を明確に区別できる654組合でみると、ベアの引き上げ率は3.70%と1.37ポイント上昇した。
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(更新)
賃上げは賃金水準を一律に引き上げるベースアップと、勤続年数が上がるごとに増える定期昇給からなる。2014年春季労使交渉(春闘)から政府が産業界に対し賃上げを求める「官製春闘」が始まった。産業界では正社員間でも賃金要求に差をつける「脱一律」の動きが広がる。年功序列モデルが崩れ、生産性向上のために成果や役割に応じて賃金に差をつける流れが強まり、一律での賃上げ要求の意義は薄れている。