北朝鮮がICBM級ミサイル発射 防衛省、EEZ外に落下
【ソウル=甲原潤之介】韓国軍合同参謀本部は18日、北朝鮮が同日午前8時24分ごろ、平壌から日本海に向けて1発の弾道ミサイルを発射したと発表した。長距離級と推定した。
防衛省は大陸間弾道ミサイル(ICBM)級1発を発射したと公表した。北海道奥尻島の北西250キロメートル程度に位置する日本の排他的経済水域(EEZ)外に午前9時37分ごろに落ちたと推定した。
飛行距離は1000キロメートルほど、最高高度は6000キロメートル超でおよそ73分間飛行したと分析した。
高い角度で打ち上げ飛距離を抑えるロフテッド軌道の可能性が高い。通常の軌道で撃った場合、搭載する弾頭の重さなどによっては飛行距離が1万5000キロメートルを超え米国全土が射程に入る。航空機や船舶の被害情報は確認していない。
岸田文雄首相は18日の「アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)」構想の首脳会合で北朝鮮のミサイル発射を批判した。「明確な国連安保理決議の違反であるだけでなく、地域の平和と安定を脅かすものであり強く非難をする」と語った。
北朝鮮の弾道ミサイル発射は17日夜に続き2日連続となる。17日は短距離弾道ミサイルを1発、日本海に向けて撃った。
韓国大統領府の高官は14日、北朝鮮が12月中にICBMを発射する可能性があると説明した。米韓が警戒を強めている。
米国と韓国は北朝鮮の核使用を抑止するための「米韓核協議グループ」を15日に開いた。米軍は17日、原子力潜水艦「ミズーリ」を韓国の釜山に入港させ、監視を強化していた。
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金正恩(キム・ジョンウン)総書記のもと、ミサイル発射や核開発などをすすめる北朝鮮。日本・アメリカ・韓国との対立など北朝鮮問題に関する最新のニュースをお届けします。