三井住友FG社長に中島達副社長昇格 故太田純氏の後任
三井住友フィナンシャルグループ(FG)は30日、中島達副社長(60)が12月1日付で社長に昇格すると発表した。中島氏は太田純前社長が25日に死去してから社長の職務を代行していた。経営中枢の企画畑中心に歩み、政官界にも人脈が広い。太田氏が築いた路線を継承し、海外戦略やデジタル化の加速など経営課題への対応を進める。
中島氏は30日の記者会見で「(業績が好調な)良い流れを維持し、グループをさらなる高みに導いていきたい」と話した。中島氏は2019年度から4年間にわたって最高財務責任者(CFO)を務め、太田純前社長のかじ取りを支えてきた。会見では新社長として太田路線を継承する意向を表明した。
30日開いた三井住友FGの指名委員会と取締役会で中島氏の昇格を決めた。かねて中島氏は「ポスト太田」の本命で、生前の太田氏も指名委に中島氏を後任として推薦していたという。国部毅氏(69)は代表権を持たない会長を続ける。
会見で太田氏が急逝した困難をどう乗り越えるか問われた中島氏は「社員には太田さんの遺志をくんでいろいろなことを前に進めていこう、それが太田さんに対するはなむけになると伝えたい」と語った。