金属労協、ベア1万円以上を要求へ 過去最高水準
自動車や電機など主要製造業の労働組合が加盟する金属労協は、2024年の春季労使交渉で賃金を一律に引き上げるベースアップ(ベア)要求を月額1万円以上とすることで最終調整に入った。3%以上の引き上げに相当する。ベア要求は11年連続で、実額要求では過去最高の1998年(7000円)を超える。物価高騰による生活への影響が続いていることを踏まえ、要求水準の引き上げが必要と判断した。
金属労協は自動車総連、...
賃上げは賃金水準を一律に引き上げるベースアップと、勤続年数が上がるごとに増える定期昇給からなる。2014年春季労使交渉(春闘)から政府が産業界に対し賃上げを求める「官製春闘」が始まった。産業界では正社員間でも賃金要求に差をつける「脱一律」の動きが広がる。年功序列モデルが崩れ、生産性向上のために成果や役割に応じて賃金に差をつける流れが強まり、一律での賃上げ要求の意義は薄れている。
関連企業・業界