柿沢法務副大臣の辞表受理　江東区長選でネット広告提案

政府は31日の持ち回り閣議で、辞表を提出した柿沢未途法務副大臣の辞任を決定した。柿沢氏は4月の東京都江東区長選で木村弥生区長側が有料のインターネット広告を出した疑いがある公職選挙法違反事件でネット広告を提案したとみられる。

岸田文雄首相は同日の参院予算委員会で「任命権者としての責任を重く受け止めている。今回の件を真摯に受け止め、国民の皆様の信頼を回復できるよう内閣として与えられた課題に全力で取り組んでいく」と話した。

小泉龍司法相は柿沢氏に電話で「政治家としての説明責任を果たしてもらいたい」と伝えたところ「そうしたい」との返答があったと述べた。

予算委に先立つ記者会見では「（柿沢氏から）違法だという認識はなかったものの、深く反省しているとの話があった」と説明した。

木村区長は26日、4月の区長選期間中に動画投稿サイトで自らの陣営が投票を呼びかける有料インターネット広告を出した問題を受け、辞職する意向を表明している。

柿沢氏は江東区を選挙区とする衆院東京15区の選出。2009年衆院選で初当選し、現在5期目で21年の衆院選後に自民党から追加公認され23年9月、法務副大臣に就任した。