衆参2補選、自民1勝1敗 長崎4区は金子氏当選
参院徳島・高知は野党系広田氏
衆院長崎4区と参院徳島・高知選挙区の衆参2つの補欠選挙が22日投開票された。衆院長崎4区は自民党新人の金子容三氏が制した。参院徳島・高知は野党系の広田一氏が当選した。自民は1勝1敗となった。
2補選は9月の内閣改造・自民党役員人事後初めての国政選挙だった。10月中に衆院議員は任期4年の折り返しを迎える。衆院解散も取り沙汰されており与野党は総力戦で臨んだ。
岸田政権の評価のほか物価高対策が争点となり論戦が交わされた。
衆院長崎4区は自民の北村誠吾元地方創生相の死去による補選だ。立憲民主党元職の末次精一氏と自民新人の金子氏が立候補した。
金子氏の父と祖父はいずれも自民の宏池会(現岸田派)に所属していた。「宏池会の選挙」の意味合いも帯びた。金子氏は組織戦を展開し自民、公明の支持層を固めた。
末次氏は政府の物価高対策や金子氏の世襲を批判したが届かなかった。投票率は42.19%と過去最低だった。
参院徳島・高知補選は元秘書への暴行が発覚した高野光二郎氏(自民を離党)の議員辞職に伴う。野党系の無所属元職の広田氏と、自民新人の西内健氏の争いとなった。立民や共産党などが広田氏を支援し、公明が西内氏を推薦した。
広田氏は知名度を生かし序盤から有利な戦いを進めた。日本維新の会や共産が独自候補の擁立を見送ったため広田氏に一本化された。無党派層にも浸透した。
合区の投票率は32.16%だった。徳島県は23.92%、高知県は40.75%で両県とも過去最低を記録した。
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