東京都区部物価2.5%上昇 9月、3カ月連続伸び縮小
総務省が29日発表した9月の東京都区部の消費者物価指数(中旬速報値、2020年=100)は変動の大きい生鮮食品を除く総合指数が105.2と前年同月比で2.5%上昇した。伸びは3カ月連続で縮んだ。政府による料金抑制策が続く電気・ガス代などエネルギーが全体を押し下げた。
QUICKが事前にまとめた市場予想の中央値2.6%を下回った。上昇は25カ月連続で、日銀の物価目標である2%を上回っての推移が続く。生鮮食品を含む総合指数は2.8%上昇した。
都区部の中旬速報値は全国動向の先行指標とされる。生鮮食品とエネルギーを除く総合指数は3.8%上がった。8月の4.0%から伸びが縮小し、6月以来となる3%台の上昇率となった。
品目別でみると、電気代は前年同月比で25.7%低下した。燃料価格の下落で8月の22.3%マイナスから下げ幅を拡大した。都市ガス代も17.1%下がった。
政府が石油元売りなどへの補助金を段階的に縮小していたガソリンは10.0%上昇し、8月の9.1%プラスから伸びが加速した。エネルギー全体では18.7%のマイナスだった。
食料は生鮮食品を除けば8.5%上がった。高い伸びが続くものの、8月の8.9%プラスから縮小した。鶏卵は上昇率が8月の31.9%から24.3%に縮小した。一部の区が9月から区立の小中学校の給食費を無償化し、学校給食は50.7%マイナスだった。
訪日外国人を含む旅行需要の増加を受け、宿泊料は18.0%上がった。8月の18.1%プラスからほぼ横ばいだった。
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