北朝鮮が弾道ミサイル2発 日本のEEZ外に落下
韓国軍合同参謀本部は13日、北朝鮮が2発の短距離弾道ミサイルを撃ったと明らかにした。午前11時43分〜同53分の間に首都平壌の順安付近から日本海に向けて発射した。日本の海上保安庁も防衛省の情報として2度にわたり北朝鮮がミサイルを発射したと発信した。日本政府によると日本の排他的経済水域(EEZ)の外に落下した。
北朝鮮による弾道ミサイル発射は8月30日以来、2週間ぶり。防衛省や韓国軍の発表によると、2023年に入り弾道ミサイルやその技術を使ったロケットを発射したのは17回目となる。日本政府は北京の大使館ルートを使い、北朝鮮に厳重に抗議した。
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記はロシアのプーチン大統領と会談するため10日午後に首都平壌を出発し、ロシアに入っている。軍のトップである金正恩氏が北朝鮮を離れている期間に弾道ミサイルを発射するのは異例とみられる。
木村次郎防衛政務官は13日、防衛省で記者団に分析状況を説明した。最高高度はいずれも50キロ程度で、飛行距離は1発目が通常の軌道ならおよそ350キロ、2発目は650キロほどで変則軌道の可能性があると指摘した。内閣改造の当日の対応になったことに関し「浜田靖一防衛相に連絡し指示を受けた。防衛省・自衛隊の危機管理体制に問題はなかった」と述べた。
岸田文雄首相は関係省庁に①情報収集・分析に全力を挙げ国民に迅速・的確に情報を提供②航空機や船舶などの安全確認の徹底③不測の事態に備え万全の態勢をとる――の3点を指示した。
日米韓3カ国の北朝鮮担当の高官は13日、北朝鮮による弾道ミサイル発射を受けて電話で協議した。「国際社会への明白かつ深刻な挑戦だ」との認識を共有した。
ロシアのプーチン大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記による首脳会談についても意見を交わした。日米韓3カ国で緊密に連携して対処すると確認した。
協議には日本外務省の鯰博行アジア大洋州局長と米国務省のソン・キム北朝鮮担当特別代表、韓国外務省の金健(キム・ゴン)朝鮮半島平和交渉本部長が参加した。