林外相がウクライナ訪問、楽天・三木谷氏ら同行
林芳正外相は9日、ウクライナを訪問した。3月に電撃訪問した岸田文雄首相に続き、主要7カ国(G7)の議長国としてウクライナ支援を継続すると表明する。楽天グループの三木谷浩史会長兼社長ら企業関係者も同行した。復興に向けた民間支援のニーズを聞き取る。
外務省が同日発表した。ロシアがウクライナを侵攻した後、日本の外相がウクライナを訪れるのは初めて。
林氏は3〜10日の日程でエジプトやポーランドを回る予定だった。9日にポーランドからウクライナに移動した。首都キーウ(キエフ)近郊で多くの民間人が殺害されたブチャを視察し、犠牲者を追悼して献花した。
9日午後に同国のクレバ外相と会談し、共同記者会見に臨む。
外相会談で林氏はG7議長国としてロシアへの制裁を維持、強化する考えを伝える。年内開催を調整するG7外相会合を念頭に、ロシアによる侵攻が長期化するウクライナを同志国が結束して支援する姿勢を示す。
政府は2024年初めにウクライナの経済復興に関する会議を日本で開く計画だ。戦争が続くウクライナの復旧・復興には多額の資金が必要で、日本は官民を挙げて協力する方針を打ち出す。
ディー・エヌ・エー傘下の医療系スタートアップ、アルム(東京・渋谷)、経団連からも参加した。民間企業にも直接現場を見てもらい、ウクライナ側の意見を聞くことで支援策に生かす。
大規模なミサイル攻撃を受けてインフラが損傷するウクライナはロシアによる侵攻後、2回目の冬を迎える。林氏は外相会談で厳しい冬に備えた生活支援策を説明する。
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(更新)
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