北朝鮮、日本海に2発の弾道ミサイル発射 防衛省発表
防衛省は31日未明、北朝鮮が30日午後11時38分ごろから同46分ごろの間に、日本海に向けて2発の弾道ミサイルを撃ったと発表した。飛距離は350〜400キロメートル、最高高度は50キロメートルほどだった。日本の排他的経済水域(EEZ)外に落下したとみられる。韓国軍合同参謀本部によると首都平壌の順安付近から発射した。
北朝鮮による弾道ミサイル発射は7月24日以来、およそ1カ月ぶり。8月24日には軍事偵察衛星を打ち上げ、失敗した。防衛省や韓国軍の発表によると、北朝鮮が2023年に弾道ミサイルやその技術を使ったロケットを発射したのは16回目となる。
今回の発射は米韓両国が21日に始めた合同軍事演習への対抗措置の可能性がある。韓国国防省によると米軍は30日に戦略爆撃機「B1B」を朝鮮半島上空で展開した。米軍の戦闘機「F16」や韓国軍の「FA50」と共同飛行した。
岸田文雄首相は30日夜、関係省庁に①情報収集・分析に全力を挙げ国民に迅速・的確に情報を提供②航空機や船舶などの安全確認の徹底③不測の事態に備え万全の態勢をとる――の3点を指示した。
日米韓3カ国の首脳は18日に米国で会談し、自衛隊と米韓両軍の共同演習の定例化などを決めた。北朝鮮は日米韓の動きを意識し、金正恩(キム・ジョンウン)総書記が27日に「海軍の装備の現代化に拍車をかける」と演説していた。
金正恩(キム・ジョンウン)総書記のもと、ミサイル発射や核開発などをすすめる北朝鮮。日本・アメリカ・韓国との対立など北朝鮮問題に関する最新のニュースをお届けします。