藤井聡太七冠、王座戦挑戦者に 八冠かけ永瀬王座と対戦
将棋王座戦 挑戦者決定戦タイムライン
第71期将棋王座戦(日本経済新聞社主催、東海東京証券特別協賛)の挑戦者決定戦が4日、大阪市の関西将棋会館で指され、先手の藤井聡太七冠(21)が豊島将之九段(33)を破って初の挑戦権を獲得した。現在進行中の王位戦七番勝負で防衛を果たせば、秋の王座戦五番勝負に前人未到の全八冠独占がかかる。日経電子版では、注目の対局の模様をタイムライン形式でまとめた。
【午後11時00分】藤井七冠が記者会見「いいシリーズにできれば」
午後11時に記者会見が始まった。藤井七冠は、八冠制覇への意識はまだないとしつつも「全力を尽くしていいシリーズにできれば」と抱負を語った。大逆転勝利もあった今期の挑戦者決定トーナメントは「全体的に内容はよくなったとはいいがたいけれど、時間がなくなってから辛抱強く指せたのはこれまでと比べてよかった」と振り返った。永瀬王座とは長年練習将棋を指してきた間柄。「ここまで引き上げていただいた方。一方で手の内は知られている。(昨年戦った)棋聖戦五番勝負では永瀬王座が序盤から工夫を出されたので、今度はこちらからも工夫していければ」とも話した。
【午後9時25分ごろ】藤井七冠「(八冠挑戦は)貴重な機会」
将棋史に残る大熱戦が終わり、報道陣が対局室に押し寄せる。藤井七冠は全八冠制覇への思いを問われると「(防衛戦が進行中の)王位戦もあるのでただちに(八冠を)意識しているわけではないが、挑戦できるのは貴重な機会」と語った。2期連続での挑戦を惜しくも逃した豊島九段は「(最後まで)いろいろあり、難しい将棋だった。チャンスを逃したところもあった」と振り返った。
【午後9時15分】豊島九段投了、藤井七冠が挑戦者に
豊島九段が投了。藤井七冠が王座挑戦者に決まった。最終盤は二転三転、両者5時間の持ち時間を使い切り秒読みの中で死力を尽くした大熱戦だった。4連覇中で、名誉王座の資格が得られる5連覇をめざす永瀬拓矢王座との五番勝負は、31日に神奈川県秦野市の陣屋で開幕する。
【午後7時半】藤井七冠優勢で終盤戦に
互いに着手が早くなり終盤戦に突入した。人工知能(AI)による評価値は藤井七冠優勢を示している。山崎八段は「7対3で藤井さんのほうを持ちたい」と話す。藤井七冠が相手玉を寄せられるか、豊島九段が耐えられるか。「(豊島さんが)ちょっと苦しいけれど、まだわからない」(山崎八段)
将棋王座戦(日本経済新聞社主催、東海東京証券特別協賛)、リコー杯女流王座戦(特別協力・日本経済新聞社)の対局結果などの最新ニュースと特集・解説をまとめました。