長期金利、0.505% 日銀の上限超え
28日の債券市場で長期金利が急上昇した。指標となる新発10年物国債の利回りは一時0.505%と日銀が上限とする0.5%を超えた。上限を超えるのは3月上旬以来、5カ月ぶり。27日は0.44%で取引を終えていた。日銀が長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)の運用柔軟化を議論する方向となり、国債を売る動きが広がった。
日銀は28日午前、0.5%で新発10年物国債を無制限に買い入れる「指し値オペ(公開市場操作)」を実施した。市場参加者から8429億円の応札があり、全額を日銀が買い取った。日銀がYCCの運用柔軟化を議論する方向となり、金利上昇(債券価格の下落)を警戒した市場参加者の売りが膨らんだ。
日銀の指し値オペに応札があるのは3月10日以来。28日の国内債券市場で長期金利の指標となる新発10年物国債利回りが上昇(債券価格は下落)して0.5%を超えるなか、日銀に0.5%で国債を買い取ってもらう市場参加者が増えた。
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