東海道新幹線が運転再開 東京都心、6月雨量の最多更新
台風2号からの暖かく湿った空気の影響で、東・西日本では3日も大雨が続いた。2日には四国、近畿、東海で局地的な豪雨をもたらす「線状降水帯」が相次いで発生するなど記録的な大雨となった。JR東海は3日の始発から東海道新幹線の東京―名古屋間で運転を見合わせていたが、正午すぎに再開。約22時間ぶりに全線が復旧し、ほぼ通常通りのダイヤに戻る。
天候は回復に向かうが、気象庁は河川の増水や土砂災害への警戒を呼びかけている。
気象庁によると、24時間雨量は浜松市天竜区で497・5ミリ、三重県鳥羽市で490・5ミリ、愛知県豊橋市で419ミリなどを記録し観測史上最も多くなった。東京都心も218ミリと6月として観測史上最多となった。
台風2号は3日午前9時現在、八丈島の南西約310キロの海上を時速約50キロで東寄りに進んだ。3日中に温帯低気圧になる見通し。
大雨の影響で各地では被害が相次いだ。愛知県警などによると、2日午後10時過ぎに同県豊橋市の農地で水没した軽乗用車の中から60代ぐらいの男性が見つかった。心肺停止で病院に搬送され、死亡が確認された。
浜松市の消防によると、大雨のため同市北区で土砂崩れが発生し、民家がつぶれた。住民とみられる30代男性1人と連絡が取れていない。和歌山県紀美野町と紀の川市では、川で人が流されたとの通報があり、警察や消防が捜索している。
警視庁によると、東京都町田市の八王子バイパスでも土砂崩れが発生。のり面が約100メートルにわたって崩れ、道路を塞いだ。
JR東海によると、東海道新幹線は2日午後10時半までに上下あわせて176本が運休した。遅れが上下41本以上で発生し、最大で8時間ほどに及んだ。運休列車を除く影響人員は約3万4000人。同社は2日夜、宿泊先が見つからない乗客を対象に、東京駅などで新幹線を「列車ホテル」として開放した。
関連企業・業界