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22年の出生率1.26で過去最低 出生数7年で2割減

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厚生労働省は2日、1人の女性が生涯に産む子どもの数を示す合計特殊出生率が2022年は1.26だったと発表した。05年に並んで過去最低となった。低下は7年連続で、新型コロナウイルス禍での婚姻数の低迷などが影響した。社会や経済の活力を維持できるかの瀬戸際にあり、出産や子育てなどへの若年層の経済不安を取り除くための対策が急務となる。

日本人の出生数は77万747人と前年比で5%(4万875人)減った。外国人を除く出生数が80万人を下回るのは1899年の統計開始以来初めてだ。

松野博一官房長官は2日の記者会見で「少子化の進行は危機的な状況で、日本の静かなる有事として認識すべきだ」と指摘した。少子化対策についても「日本の社会機能の維持にも関わる待ったなしの先送りできない課題だ」と述べた。

政府が15年に数値目標に掲げた「希望出生率1.8」とは差がある。人口を維持するには2.06〜2.07が必要とされる。フランスの1.8(22年)や米国の1.66(21年)、ドイツの1.58(同)、英国の1.56(同)と比べても見劣りする。

少子化のスピードは加速している。日本人の出生数は15年まで100万人を超えていたが、そこから7年で2割以上減ったことになる。子どもの数が多かった団塊ジュニア世代も出産適齢期を過ぎ、減少に歯止めがかからない。

高齢化の進展や新型コロナによる死亡者数の増加に伴い、22年の人口の自然減の減少幅は過去最大の79万8214人となった。前年の減少幅より17万人ほど広がった。自然減は16年連続となる。

婚姻数は3年ぶりに増加に転じて50万4878組となったものの、伸び率は0.7%にとどまった。60万組近かったコロナ禍前の19年との開きは依然大きい。コロナ禍で控えられていた結婚がこれから再び増加傾向に転じるかは見通せない。

足元では23年1〜3月に13.5万組と前年同期比で14.2%減った。長引いたコロナ禍で経済の正常化が遅れ、将来不安を拭いきれない実態も映す。

人口減少のスピードは想定を超える。国立社会保障・人口問題研究所が17年に示した将来推計人口では中位推計で22年の出生率を1.42、出生数を85.4万人と見積もっていた。現実はこれより8万人ほど少ない。

現役世代の先細りは避けられず、社会保障制度や日本経済の成長シナリオの再構築が求められている。

社会保障給付費は23年度の予算ベースで134兆円に増加し、この20年で1.6倍となった。

健康保険組合連合会が22年にまとめた推計では健保組合の加入者1人あたり保険料が40年度に45万円前後と、19年度のおよそ25万円から8割以上増える。高齢化や医療の高度化が背景にあり、給付と負担のバランスを改めなければ制度の持続性は高まらない。

人口減を補うだけの生産性向上も必要となる。日本の就業者1人当たりの生産性は主要7カ国(G7)で20年以上最下位だ。現役世代が本格的に減少していく30年代に向け、高度経済成長期から続く長時間労働の是正や成長産業への労働移動といった改革は欠かせない。

人口減が深刻な地方で先手を打つ動きはある。

宮崎県都城市は未就学児の保育料を23年度から完全無料化した。国の施策は3歳以上が無料で、3歳未満は第3子以降が対象だが、市は独自に3歳未満も第1子から対象とした。財源はふるさと納税を活用する。

中学生以下の医療費や妊産婦の健診費用の負担もなくした。都市部からの移住者支援も充実させて若い世代の呼び込みに熱心だ。池田宜永市長は「人口減は中途半端なことをやっていても止まらない」と話す。

東京都でも足立区は23年度に6年間で最大3600万円を給付する返済不要の奨学金を導入した。成績基準を設けて定員は40人とした。財源は特別区競馬組合からの分配金や寄付金を充てる。近藤弥生区長は「先立つものがなければ夢も希望も持てない」と狙いを語る。

BSテレ東「日経ニュース プラス9」でこのニュースを解説


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出生率・少子化

合計特殊出生率とは一人の女性が生涯のうちに産む子どもの数の平均のことで、人口を維持するには2.06~2.07が必要とされます。日本は終戦直後は4.0を超えていましたが、団塊世代が20代後半になった1975年に2を割り込みました。

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